こんにちは
ぼくのわたしのショートショート発表会(通称ぼくわた)担当者です。
たくさんの中高生のみなさんから応募していただきました68作品、先月には朝井リョウさんにお送りし、目を通していただいていました。
そして去る9月23日、東京は集英社さんにて、ついに作品選考のための打ち合わせに行ってまいりました。
久しぶりの東京。約束の時間の大分前からついてしまったため、時間をつぶしがてら神保町のスターバックスで資料の最終確認。
それにしてもさすがは本屋街で有名な神保町のスタバ。みんな本読んでます。未知の土地で未知の飲み物を頼む度胸はないので、普通のコーヒーをトールで。
さすがアメリカサイズ、おなかたっぷんたっぷん。向こう3か月はコーヒーは飲むことはなさそう。
約束の時間5分前にはいざ集英社へ。
緊張と武者震い。「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」の心境。いや、雨降っとったわ...
さっそく朝井さんと担当編集者さんにごあいさつ。ほぼ一年ぶり。やはり朝井さんはさわやかイケメン。眩しすぎる。
この一年、著作がドラマ化するわアニメ化するわ映画化もするわで大活躍していらっしゃるし、神々しさに磨きがかかっている。
そんな中でも気さくに話をしてくださり、私の緊張もほぐれてきました。「去年いただいた水うちわ使わせてもらってますよ」とのこと。ありがたや~。
編集者さんも気さくに飲み物を勧めてくださいました。
「なにか飲み物のまれますか?」
「え、あ、じゃあコーヒーいただきます・・・」
早速作品の選考にあたります。朝井さんに送らせていただいた作品は事前に随分読み込んでいただけたようで、かなりチェックが入っているみたいです。
私も事前に読んできていますし、館長や司書たちの意見も聞いています。
それを踏まえて朝井さんや編集者さんの意見を聞いていると、本当にいろんな見方があるんだなと思いましたね。
正直言って私はちょっとどうかな、と思っていた作品の中からも朝井さんは光るものを感じとっていて、「ここがいいと思いました。」と言われると、なるほどと思わされます。色々な作品がある中で、ジャンルも様々。やはりショートショートらしく最後にどんでん返しがある作品や、恋愛ものもありました。動物が主人公のものも結構ありましたし、傾向としては人が死ぬ話も多かったです。中高生の作品ということで、うまく話をまとめられなかったと思われる作品もありました。だけどそんな作品こそ着想が面白かったりして、今後に期待ですね。
一つ印象に残ったのは、朝井さんが作品を評価するときに、「この一文が良い」という評価をよくされました。出だしの一文であったり、印象的な表現であったり。たった一文がその作品の印象を大きく変えてしまうこともあるのだと思いました。
そんなこんなで並み居る強豪たちを押しのけ選定されました作品がこちら。
中学生
・老若戦争
・綺麗な人形
・正義
・噂になった同僚
高校生
・銀桜
・過去旅行会社
・チェレステ
・吾輩の日常
タイトルを見ても分かる通り、ジャンルばらばらです。ホラー、SF、青春、寓話と揃ってます。いずれも劣らぬ力作ばかりですので、みなさまぜひ、10月29日、「ぼくのわたしのショートショート発表会」を見に来てくださいね!(要事前申し込み)
朝井さんや編集者さんとの雑談の中でも出たのですが、最近岐阜が舞台の映画が連続して公開されてますよね。岐阜市の「ルドルフとイッパイアッテナ」、飛騨市の「君の名は」、大垣市の「聲の形」。これって何を意味してるのかなと考えたのですが、クリエイティブな世界でそれだけ岐阜出身者が活躍しているということではないでしょうか。それはプロデューサーや原作者や監督といった立場の人ではないかもしれないですが、そういう人たちに影響が与えられるようなところに岐阜の工作員が潜んでいるのかも。
もちろん何の確証もありませんが私は勝手にそう思っています。今回のイベントを通じてどんどんクリエイティブな活動ができる人たちを送り出し、全国で、世界で活躍していくようなことがあれば、当図書館としてはこんなに幸せなことはありません。がんばれ中高生諸君!
そんなこんなで打ち合わせを終え、朝井さんとの2ショット写真も撮らせていただきました。(公私混同?)
帰りの電車で都営地下鉄に乗っていたはずがいつのまにか京王電鉄になっているという珍妙な現象にパニックになりながらも、朝井さんや編集者さんとの会話をかみしめ、選ばれた作品に再び目を通し、未来の作家たちに会える日を楽しみに、家路につきました。