『岐阜』という地名はもともと、禅僧の間で城下の井ノ口村を中国、周の故事より引用して『岐山、岐陽、岐阜』と呼んでいましたが、禅僧沢彦が信長に美濃攻略を機にこの3つから選ぶように進言し、信長は『岐阜』を選んだそうです。
金華山、柳ケ瀬、長良、三田洞・・・『地名』って、どうやってつけられているのでしょうか。
どんな意味があるのでしょうか。地名の秘密に迫ります。
〇岐阜市の地名のひみつ ―「洞」のつく地名―
岐阜県には「洞」がつく地名が集中しています。
戦前の資料によると、その数は揖斐郡に185、岐阜市に171、そして高山市に139もあるそうです。
地形は山あいが入り組んだところで奥が詰まっていて谷水がほとんどないのが『洞』の特徴です。
〇自然災害と地名-地名は警告する-
古代の人々は生命の安全をはかるために危険個所を警告する地名を第一につけたといわれ、地形や地質、そして災害の歴史などを根拠としました。災害地名の多くは各種の災害に被災した犠牲の上に残された先達からの警告でもあるのです。
〇地名の由来の調べ方
地名の由来って、どうやって調べればいいのでしょうか。3つの方法を紹介します。
① 地名辞典で調べる
「日本歴史地名大系」「角川日本地名大辞典」「世界地名大辞典」などさまざまな地名辞典があります。
② 地名に関する資料で調べる
「地名の語源」「列島縦断地名逍遥」など、地名の調べ方、研究の進め方の参考になる資料があります。
③ 郷土資料で調べる
県史、市史、町史や学校の記念誌、社会科の教科書などがこれに当たり、簡潔にまとめてあるためわかりやすくなっています。
地名には様々な意味が込められています。
由来を知ることで古代からの人々の思いやその土地の歴史に思いをはせてみませんか?
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