11月29日、12月6日の2日間、第6期子ども司書養成講座を開催しました。
『子ども司書養成講座』とは、子どもたちが図書館で働く人の仕事について学びながら、本を読んで生まれた気持ちや思いを友達や家族に伝えられる、『本と人とを結ぶリーダー』になることを目的としてはじまりました。これまでに100名の子ども司書が誕生し、学校で、家庭で、そして図書館で活動しています。今年はコロナ禍の影響で例年4日間の講座を半分の2日間の日程にぎゅっと凝縮。定員も密にならないために小学4年生から6年生までの10人での実施です。ところが10名の募集枠に対して応募はなんと63名!過去最高の倍率となりました。今年も講師は、東海学院大学教授のアンドリュー・デュアー先生と、図書館長からぎふメディアコスモス総合プロデューサーとなった吉成総合プロデューサー(Pさん)、そして図書館で働く司書さんたちです。
養成講座初日の朝は、まだみんなの顔も緊張して、ピリッとした空気が流れていましたが、「4年生からずっと申し込んでて、6年生でやっと受かった!」という子、「将来は司書になりたいから仕事のことをたくさん知りたい!」という子。それぞれの思いを持ってこの日を迎えてくれていました。
子ども司書養成講座では、「おはなし会での絵本の読み聞かせ」や「POPづくり」、利用者が求める求める情報や資料探しをお手伝いする「レファレンス」など多岐にわたる司書の仕事を、体験やワークショップを通して学んでいきます。子どもたちは楽しみながらも真剣な顔でレファレンスや本の分類など、難しい体験にも取り組みました。
岐阜市の子ども司書には、『自分で考え、自分の言葉で伝える力』を大切にしてほしいと思っています。たくさんの情報があふれる世界で、大切なことを選び取り、考え、たしかめ、自分の言葉にしていく。
本と人とを結ぶリーダーになるのに欠かせないこの力をつけるために、養成講座ではブックトーク、POPづくりなど、自分の考えを人に伝えるってどういうことなのか、いろんな方法で体験していきます。
6期生のみんなは発表のとき自分から「やりたい!」と手を挙げる子が多かったのが印象的でした。おすすめ本を自分の言葉で紹介するブックトークや、いろいろな読み方があることを知るための「共読」のワークショップでは特に、みんな体中からコトバがあふれ出るような体験ができたのではないでしょうか。前のめりで手を挙げるみんなの姿を頼もしく見ていました。
2日間の講座はあっという間に終わり、生まれたばかりの子ども司書たちはそれぞれの暮らしに戻ります。でも、ここからが『始まり』ですね。これから、家庭で、学校で、そして小さな司書のラジオ局で、本と人とをつなぐ子ども司書としての活動が始まるのです。岐阜市の子ども司書に必要な、『自分で考え、伝える力』。そして伝えるときにスパイスになるのは、『ユーモアと創造力』だと語るPさん。これからもやわらかいアタマでたくさんの言葉に触れ、わくわくするような経験をしていってほしいなあと思っています。子ども司書として一歩を踏み出したみんなと、どんなおもしろいことができるのか、今から楽しみにしています。