【展示紹介】川端康成来岐百年~文豪の初恋と岐阜~

  • 2021年9月22日

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」(『雪国』)でおなじみの川端康成。初恋の女性、伊藤初代を訪ねて東京から三度も岐阜にやってきたとのこと。今から百年前、まだ新幹線もない時代の話です。とても想いの強い方だったんですね。

現在、展示グローブでは『川端康成来岐百年~文豪の初恋と岐阜~』を展示しています。川端がノーベル文学賞を受賞するまでのヒストリー、川端が小説のモデルにした人物たちが紹介されている他、彼の作品と"初恋"に関する関連本や岐阜公園名水パークにある銅像「篝火」のレプリカ像(個人蔵)も展示。「篝火」像の建立にあたってその経緯を紹介した本も展示されています。多くの人の文学と郷土・岐阜への熱い思いが込められているところに心打たれます。
川端は初代への初恋経験を元に岐阜市に関わる短編作品を数多く残しています。『篝火』『非常』『南方の火』『新晴』といった作品には、私たちにとって馴染みのある名和昆虫博物館、岐阜駅、柳ヶ瀬といった名前が登場し、「川端康成の足跡を辿る」の地図では実際の作品の描写と共にご確認いただけます。百年前の岐阜を川端の淡い恋心と共に追体験してみるのも楽しそうですね。

展示されている本はこちらからご予約いただくこともできます。

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