みんなのLIVEラリー 読んで、奏でて、生きてきた。

  • 2025年2月17日

 岐阜市立中央図書館には、「岐阜で豊かに暮らすために」をコンセプトとするシビックプライドライブラリーというスペースがあります。ここにはそのヒントとなる本が置いてある本棚があり、企画展示やイベントなどを実施してきました。

 昨年からこのシビックプライドライブラリーで始まったイベント「みんなのLIVEラリー」。岐阜で豊かに生きるって、どういうこと?わからないなりにそれぞれの暮らしの中で、ひとりひとりが探してきた"豊かさ"。岐阜で生きる「ひと」をゲストにお招きし、その方の人生をひもときながら十人十色、ひとそれぞれの"生き様"を交わしあうようなトークイベントです。今年もお二人のゲストをお招きしてイベントを行いました。

 2月1日に実施したのは『読んで、奏でて、生きてきた。』。各務原市出身のヴァイオリニストの平光真彌さんがご自身に影響を与えた本にまつわるトークと演奏を聞かせてくださいました。お父様も音楽家で、4歳からヴァイオリンを習っていましたが、もともとは海洋生物学者になりたかったそうです。本もよく読まれるそうで、名ヴァイオリニストの半生を描いた『魂と弦』やベートーヴェンの『音楽ノート』など当日はご自身の本を何冊かもってきて、トークの中で紹介してくださいました。  

 また、平光さんは楽譜についている作曲家の解説を読むのが好きだそうです。同じ和音を使っていても作曲家によって見えている色や景色が異なり、その曲が楽譜に至るまでの経緯や作曲家の思いを知ることで、よりリアリティをもって演奏できるそうで、音楽家という普段の生活で出会えない人のお話通じてを新たな世界を垣間見た気がしました。

 トークの後はピアニストの五島史誉さんも加わってのミニ演奏会。アンコールも含め7曲も演奏してくださいました。図書館という本に囲まれた空間で聴くクラシックは格別で、イベント参加者だけでなく、たまたま図書館を訪れた方も含めてたくさんの方が集まってくださり、美しい演奏を楽しみました。解説を聴いてから演奏を聴くと、また違った景色が見えるような気がしましたよ。シビックプライドライブラリーに集まった人たちと素敵な音楽を共有できた、唯一無二の時間でした。
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