ブログ

暮らすように「すき」を楽しむ

ブログ2025/02/09

 1月25日(土)、みんなのホールにて文筆家の甲斐みのりさんをゲストにお招きして読書推進トークイベント『暮らすように「すき」を楽しむ』を開催しました。
 甲斐みのりさんは、日々、土地に根付くチャーミングな文化にときめき、『好き』を楽しみながら旅、散歩、お菓子、建築など様々なジャンルで執筆活動をされています。

 ご両親が俳人で、子供のころ、お休みの日は家族で野山に出かけ俳句を詠まれる傍らでいつも図書館の本を読んでいました。ご両親からは感受性を大切に、失敗も経験することで価値を見出せるからまずは一度体験してみなさいといつも言われていたそうです。
 そんな甲斐さんの最初の大きな挫折は大学生の時。自分と他人を比べ、自分は何もできていないと暗い気持ちでいたなかで、状況を変えるために始めたのが「好きノート」だそうです。このノートいっぱいの「すき」を集められたら、自分を変えられる、と暗示をかけ、ことばで「すき」をコレクションしていきました。にこにこと、楽しそうにすきなものに囲まれた暮らしについてお話しされる甲斐さん。いまでは悲しい時、寂しい時、孤独な時、いつもたくさんの好きなものが自分を支えてくれていると語る言葉が印象的で、会場にも終始あたたかい空気が流れていました。

甲斐みのり2.JPG

「壁に抱きつきたいくらい好きな市民会館のタイル」「6時50分というオープン時間だけでもうときめくサカエパン」など岐阜のまちの「すき」もたくさん紹介してくださいました。『すきスイッチ』を押すといつもの街並みが輪郭を持ち、色づくように感じるそうです。ついつい日々の「やらねばならないこと」に忙殺され、余裕がなくなってしまう毎日ですが、「どんなところにも"好き"はある!」そう思うと今までよりも自分の暮らしを楽しめるような気がして、心が温かくなった時間でした。

甲斐みのり3.JPG


一覧へ戻る