5月20日 第5回トークセッション「ゆっくり、のんびり。ぎふで暮らそう。」を開催しました。

  • 2016年6月 7日

5月20日、第5回トークセッション「ゆっくり、のんびり。ぎふで暮らそう。」を開催しました。今回の対談のお相手は、ELEPHANT design(エレファント・デザイン)の門脇和正さんです。岐阜市長良に建築事務所を構え、住宅空間や商業空間、それにかかわる家具の設計などをされています。

まず、門脇さんがおすすめの本を紹介します。昔の金華の様子を紹介した本や、建築家が自身で建てた自宅を解説する本の後、「地球の上に生きる」という本を紹介していただきました。自分の手でものを作り、何もないところから暮らしていく知恵がつまった本だそうです。
この本は館長も読んだことがあるそうで、「生活を自分たちでどうやって作りなおしていくか」を考えることが必要と返します。そして、同じく人に頼らないでどうやって暮らしていくかというノウハウがつまった「ホールアース・カタログ」という本が好きだと紹介し、話が広がります。

次に数年前門脇さんがNHKに取材された際の映像を流しました。映像の中の、「建築家は翻訳家のようである。」「お客さんの漠然としたイメージを言語化する仕事」と言う言葉が印象に残りました。

門脇さんが築100年の古民家を買い取ってご自身でリフォームし、カフェとパンの「円居(まどい)」がオープンして5年半が経つそうです。門脇さんがリフォームしながら気づいたことは、古いものは手のかけがいがあること、手をかけただけ返してくれるということだそうです。門脇さんはご自身で造り変え、お店も開いている円居を「自己表現の場」と感じていると話されました。

最後に館長はハイテクな未来ではなく「なつかしい未来」を目指していきたいという話をしました。なつかしい未来とは、新しいものと古いもののいいところを融合させながら作っていく、手触りのいい、質感のある未来、とのことで、この「なつかしい未来」という言葉には参加者の方も共感するところが多かったようです。

参加してくださった方からのアンケートでは、他にも「自分が好きなお店を手がけた門脇さんがどんな方なのか知ることができた」「昔手放した築100年の家を思い出して懐かしかった」「これからもすてきな岐阜人を紹介してほしい」との声をいただきました。参加してくださったみなさん、ありがとうございました!

<門脇さん紹介本>
『わたしたちの子供の頃の金華の町』 岐阜大学地域科学部/監修
『建築家の自邸』 都市住宅編集部/編都市住宅編集部 鹿島出版会
『地球の上に生きる』 アリシア・ベイ・ローレル/著 草思社
『NOTES 横内敏人の住宅設計ノート』 横内 敏人/著 風土社
<館長紹介本>
『森の絵本』 長田 弘/作 荒井 良二/絵 講談社
『新ガーデンライフのすすめ』 農山漁村文化協会 
『小屋の力 マイクロ・アーキテクチャー』 ワールドフォトプレス

第5回トークセッション