知らなかった岐阜を知る「みんなの図書館おとなの夜学」の記念すべき第30回は「美濃六庚申としょうけらナイト」をテーマに行いました。60日に一度巡ってくる庚申の日に眠ると三尸の虫が人間の体内から抜け出し天帝にその宿主の罪悪を告げ、その人間の寿命を縮めるといわれています。そのため庚申の夜はみんなで眠らずに過ごす"庚申待"という風習があります。今回は岐阜市のほか美濃市や山県市、関市などを含めた美濃六庚申についての話がされました。ゲストは大日山美江寺住職の加藤弘春さんと、写真家の澤田尚正さん。戦前から伝えられる庚申信仰や川原町庚申堂、各地に残る青面金剛の謎について、写真を交えて話がされました。庚申の夜に信長公が明智光秀を「金柑頭」とバカにして恨みを買ったとか、夏目漱石が庚申の夜に生まれたことから泥棒になることを案じた親が、お金に困らないよう「金之助」と名付けたなどといった逸話が残る庚申の夜ですが、どうやら昔の人にとっては仲間と集まって飲んで騒いで遊ぶという楽しみな夜でもあったようです。謎と歴史と人々の営みを感じた今回の「おとなの夜学」、まさに庚申待の夜のごとくみんなで過ごす楽しい夜になりました。それではみなさんご一緒に、オンディバヤキシャバンダバンダカカカカソハカ。