2021年7月17日(土)に、作家と語ろうin岐阜を開催しました。
今回は「ことばのちから」と題し、歌人の穂村弘さんをお招きして、質問コーナーも含め2時間じっくりお話しいただきました。 実は2020年3月にお呼びする予定でしたが、新型コロナウイルスの蔓延で中止になってしまった講演会でした。1年以上空いてしまいましたが、今回無事にお招きしてお話を伺うことができ、本当に嬉しく思っています。
講演前には中央図書館も見学され、展示グローブで行っている穂村さんの作品の展示も見ていただきました。ずっと来てみたかった図書館なので去年の中止が残念だったとおっしゃっていて、興味深く館内を回られていました。中でも、金華山テラスから見える岐阜城の風景が気に入っていただけたようです。
講演会は、穂村さんご自身が作られた資料を元にお話が進みました。 結婚相手のことを何と呼ぶか、自分のことを「小生」と呼ぶ人へのイメージ、「がんばってネ」の「ネ」がカタカナだったために振られてしまった男性...などなど、分かる分かる、とうなずいたり、つい笑みがこぼれてしまったりと、お話しを聞きながら終始和やかな雰囲気に包まれていました。
穂村さんの選んだ「コロナ関連の歌」と「家族の歌」の短歌を紹介しつつ、その歌の解説や関連するお話し、「家族の歌」の際には穂村さんのご家族の話も多く、あっという間に1時間半の講演が終了しました。 その後の質問コーナーでは、事前に募集した穂村さんへの質問に答えていただきました。「穂村さんは手がキレイだと伺いました。自分ではどう思いますか?」という質問には、実は手と足が小さいことがコンプレックスなので褒められたときは嬉しかった、というお答え、「お庭に遊びにきてくれる猫さんのお名前をお聞きしたいです。」という質問は、じろちゃん・ちゅうちゃん・もでちゃん、というお答えでした。地域猫が5年通っていますが、全くなついてくれないそうです。 質問に回答していただいている中で、メディアコスモスに泊まれたらいいのに、というお話が出ました。終了後のアンケートにも、希望する声がいくつもありましたので、いつか実現するかもしれません!?
穂村さんの柔らかな語り口で話される言葉の世界は、今まで見ていた側面とは違う部分があらわれるようで、よく知っているはずなのに新しい言葉を知ったような新鮮な気持ちになった2時間でした。 「とても楽しかった」とおっしゃってくださった穂村さん。また来ていただけることを、楽しみにしています。