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第4回のパネリストはこれまで古墳を調べることに従事してきた元岐阜市歴史博物館館長の薮下浩さんと、古墳の魅力に取りつかれた長良会古墳部部長で陶芸家の木村洋子さんのお2人です。
今回の対談の進行もORGANの蒲勇介さんが務めます。
まずは薮下さんと木村さんがお互いの活動について紹介をしていきます。
普段陶芸活動をしながら、古墳に造られる埋葬施設である石室に魅了された木村さん。
パネリストのお2人が座るテーブルには木村さんが作った埴輪が置いてあります。
木村さんが何故ここまで石室に魅了されるまでに至ったのか、木村さんが所属する長良会古墳部の活動について、これまで訪れた岐阜市内の古墳の紹介、石室内に入って木村さんが古代に思いを馳せたこと、木村さんの陶芸作品の紹介と作品に対するコンセプト、木村さんが念願としていた古墳で自身の作品展を開催する喜びなどを語っていただきました。
次に、薮下さんより岐阜市および周辺における古墳について解説していただきました。
まず、蒲さんから岐阜市にある古墳の数について参加者へ問いかけがあり、薮下さんによると岐阜市にある古墳の数はおよそ500ヶ所近くとのこと。
続いて古墳や石室の構造について、画像を交えながら説明をしていただきました。
石室内で使用されている石の形状や積み方で、その石室の年代の変遷がわかるそうです。
また、石室内に埋葬される人数が一人というものは少なく、家族墓として埋葬されていることがほとんどということ。
そのあと、薮下さんより古墳時代の歴史上における位置づけを、ホワイトボードを使いながら説明され、それを踏まえて岐阜市の瑞龍寺裏にある瑞龍寺山頂遺跡の首長墓について
解説していただきました。出土した銅鏡などの副葬品、あるいは墳墓の造られた年代などから、畿内にあったとされる邪馬台国の卑弥呼と争っていた狗奴国の王の墓である可能性を指摘され、岐阜の古代に迫ったお2人のトークは終了しました。
木村さんはこのようなイベントでお話されるのは初めて、とおっしゃっていましたが、参加者の皆さまに古墳に対する熱い想いは伝わったようでした。アンケートでも「木村さんのLOVE古墳が強く心に響いた」「木村先生の古墳愛が素敵でした」「木村さんの感じた、その空気を味わいに行ってみます」といった感想をいただきました。
また薮下さんの解説についても、「わかりやすい」「楽しい」「軽快なトーク」と好評をいただいたほか、「歴史講座の開催を」といった声もいただきました。
イベント開始前や終了後にはパネリストのお2人から参加者に向けて「古墳バッジ」や「古墳クッキー」のプレゼントがあり、盛況の中、今年度の「みんなの図書館おとなの夜学」は終了しました。
普段岐阜で暮らしていながら、なかなか気づかない地域の文化や知恵。
それをあらためて知りたい人と結びつける試みとして、図書館で開催した4回の「みんなの図書館おとなの夜学」。
今後もこうした地域における生活文化や知恵を図書館でアーカイブ化し、ホームページ等で公開していく予定です。これからも岐阜の素晴らしさを広く発信していきたいと思っています。
また「みんなの図書館おとなの夜学」への、皆様のお越しをお待ちしています!