11月26日、人権イベントを開催しました!
今回のテーマは「大切な私~お母さんの笑顔が子どもの幸せ~」です。
児童養護施設等退所者のアフターケア相談所「ゆずりは」所長の、高橋亜美さんを講師にお招きしました。高橋さんは普段、虐待環境の中で育った子供のケアや、児童養護施設を退所した若者の就職支援活動などを行っていらっしゃいます。
現在、出生率は41年連続で低下しており、日本の子どもの約6人に1人が貧困です。また、シングルマザーも増加しており、親の収入によって、子どもの将来が制限されるのが現状です。その中で虐待件数は10万件を超え、実母からの虐待が58%にも及ぶということでした。この結果は、母親が悪いとか恐いとかではなく、それだけお母さんが、誰よりも子どもの近くにいるということです。
親から愛されず、嘘をつくことでしか自分を守れなくなってしまった男の子の話や、ネグレクト家庭に育ち、保護された施設でガサガサの足に、大人がクリームを塗り靴下を履かせてくれたことが、ご飯をお腹いっぱい食べられた、ぐっすり眠ることができたことよりも、一番うれしかったいう女の子の話の動画を見て、涙を流されている方も多くみえました。
子どもには寄り添い続けてくれる誰かが必要です。そしてその誰かとは親であり、まずは自分を大切にすることで、子どもを含め、他の人たちを大切にできるというお話を聞き、自分自身を大切に思うことが大事なことだとあらためて感じました。
普段「ママ」や「お母さん」と呼称で呼ばれていても、親である前に、妻である前に、女性としてひとりひとりに人権があります。人権をもっていることを自覚することで、子どもへの人権が守られていくと思いました。
キッズスペースを設けたことで、親御さんとお子さんの距離感もよく、公演中お子さんが少し声を出されても、皆さん暖かく見守っていたのが印象的でした。年齢も幅広く参加していただき、最後のアンケートには、子どもを抱きしめたくなった、まずは自分を大切に思いたい、先生の声を聞いていると落ち着くなど、多くの方の感想を頂けました。
エントランス周りにて高橋亜美さんの著書やオススメ本、人権イベントの様子などを展示しています。ぜひ足をお運びください。