本de子育てカフェ~中高生編~  『思春期ブギ・反抗期と思春期のトリセツ』を開催しました

  • 2023年8月21日

 岐阜市立図書館恒例、子育て中の皆さんのためのイベント『本de子育てカフェ~中高生編~』が2023年8月5日(土)に開催されました。
今回の講師は3人の娘さんを育てながら育児漫画家・イラストレーターとして活躍されている高野優さん。イラストを描きながらお話をされるという独特の講演スタイルから、スタッフも楽しみにしていました♪
 会場前の受付には高野さん直筆のウェルカムボードも設置し(なんと写真撮影OK!)通りすがりの来館者の目をも楽しませてくれました。ボードを見て興味を持たれた方の当日参加もありましたよ。
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定刻となり黒いレースの着物姿で登場された高野さん。
ご挨拶と簡単な自己紹介をされた後、
「今日はどちらからいらっしゃいましたか?」
など、参加者との軽い雑談から講座は和やかにスタート。
参加者は予想通り岐阜にお住まいの方の参加が多かったのですが、県外からという高野ファンの方もいました。
そして、スタッフも少しびっくりしたのが親子での参加する方も数組いました。
このタイトルの講座に親子で参加なんてもうトリセツいらなくないですか?(笑)
いや、企画を立てた側としてはとーってもありがたいことなのですが。

高野さんが、手元の絵をスクリーンに投影する機材『書画カメラ』の前に座りいよいよ講座は本編へ。
ご自身の子育てを語りつつ、さらさらとお子さんたちの似顔絵を描いてゆきます。数本の線を付け足すと普通顔の娘さんがみるみる不機嫌に!プロってすごい!!
反抗期に突入したお子さんが『ウザい』『キモい』『ムリ』『ヤバい』の4単語で過ごしていたというお話ではうんうんとうなずく子育てママさんの姿もあり、常にイライラしていてドンドンと足音を立てたりドアをバタン!!と閉めたりの攻防戦では笑いが起こったりしました。
なかなか立つことができなかった2番目のお子さんのリハビリに付き添ったお話は心中を察するとこみあげるものもありました。
どのお話も高野さんの優しい語り口と可愛らしいイラストで分かりやすくまっすぐ響いてきます。そして、人の経験や想いを知ることで、自分の子育てを客観的に見る、子と同じ土俵に立たずに見守ることの大切さを見つめなおすきっかけとなりました。
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受付時に参加の皆さんから募った講師への質問も交えつつ講座はさらに進みます。
ここで、気になる質問をいくつかご紹介。

Q.高野さんは講演で全国を周られていますがその間、お子さんはどうしていたのですか?
A.姉妹それぞれの友達の家に預かってもらい、どこに行くにも日帰りでした。子が高校生になってからは観光も楽しめるように。
Q.子育て期のママさんたちにアドバイスをお願いします。
A.もっと人に頼っていいよ!甘えていいよ!
Q.着物はよく着るのですか?
A.自分の中のマナーとして講演のときは着ています、洋服だと講演会場に通してもらえないこともあって。
Q.先生の漫画の色使いが好きです。描くときに気を付けていることや工夫、こだわりなどはありますか?
A.色使いを意識しているのでうれしいご意見です。好きなことを仕事にしているからと胡坐をかかないように心がけています。

子育てに関する質問もそうでないものも真摯に回答&アドバイスしてくださいました。

最後はご自身の幼少期のお話に。
幼少期は家庭の事情もあり地元の図書館が居場所だったとおっしゃる高野さん。本を読むだけでなく司書とのおしゃべりや
教えてもらった切り絵など、思い出がいっぱいの様子でした。
実は冒頭の雑談で
「一日中いたい素敵な図書館ですね!私の図書館ベスト3に間違いなく入ります!」
と、当館へお褒めの言葉もいただいていました。
館内をご覧になりながら幼少期を重ねられたようで、
「こんなサードプレイス(家でも学校でもない第3の場所)が子供時代にあったら毎日通っていたわ!こんな居場所があっていいな~。」
とも語られ、思春期の子育てとともに地域の図書館の必要性をも考えることができた有意義な時間となりました。
高野優さん、笑いあり・涙ありの素敵なお話をありがとうございました!
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