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YAの、YAによる、YAのためのおすすめ本リスト「別冊ほんまるけ」!

YAのみなさんに協力してもらいながら毎年発行しているこの冊子ですが、「Power of book~本の力~」をテーマとした
Vol.9の発行を計画中です。

1月15日(土)に、その編集をしてみたい!と応募してくれた5名のみなさんと私たち図書館の職員4名の計9名で、編集委員会を実施しました。なんだか見かけたことのある顔ぶれ!と思ったら、それもそのはず。
昨年度も参加してくれた子や、YAサポーターとして書架整理などの活動をしてくれている子など、図書館を日頃から愛してやまないであろうみなさんが集まってくれていました。ありがたい限りです。

まず、「最近読んでおもしろかった本を紹介する」というお題のもと、自己紹介!各々の本に対する愛があふれていて、このお題だけで1時間は話せるかもしれない......なんて思いました。しかし、残念なことに時間は限られていますので、熱く語るのもほどほどにして、次に編集の作業に取り掛かります。事前に選んできてもらった1冊についての紹介のページをひとり1枚手書きで作成してもらいました。集中して原稿の作成に挑む編集委員のみなさんの姿には胸を打たれるものがありました。

しかし、ここで黙って見ていられないのが私たちYA担当の性。絶好の機会とばかりに「YA世代の間ではなにが流行っているの?」と根掘り葉掘り聞いてみたり、はたまた「私の好きなこの本のことを世代の違うみなさんは知っているのかな......」と相談してみたり。原稿を作りながらも、編集委員のみなさんは相槌を打ってくれたり、尋ねたことに笑顔で答えてくれたりして、とてもうれしかったです。
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編集委員の募集は締め切っていますが、表紙のイラストはまだまだ募集中です。
ほんまるけの表紙をあなたのイラストで彩ってみませんか?詳細はこちらをご覧ください。

ほんまるけVol.9は今年6月に発行予定。編集委員のみなさんの思いが詰まった冊子の完成を楽しみにしていてくださいね!

SDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))はそれぞれ関連しあった17のゴールが、2030年までに達成を目指す世界共通の目標として設定されています。世界共通の目標、と聞くとあまりに壮大で、「わたしという1人の人間」には直接関係がないことのように感じるかもしれません。でもそうではないと思うのです。今、地球とそこに住む私たちは深刻な問題に直面していて、なかでも気候変動は最大の課題。世界は想像以上につながっていて、私たちは同じ『地球』という船に乗る乗組員のようなもの。SDGsは、遠い国の困っている誰かのために「国」が行う取り組みではなく、「あなた」や「私」がよりよい世界を子どもたちに残していくために、今日からできる取り組みです。

 新しく、展示グローブで始まった展示では岐阜市が取り組むSDGsについて取り上げています。『SDGs未来都市(※1)』に選定された岐阜市にいまどんな課題があり、どのように市としてSDGsに向き合っていくのか、さらにそこから司書が暮らしの中で実践するなら?という視点で身近なSDGsについてもご紹介しています。
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飢餓や貧困に苦しむ開発途上国の状況をニュースで見て「大変だなあ」と思う。そこで終わってしまうのではなく、1歩その先へ。難しく考えなくても、普段の暮らしに少し意識をプラスするだけでできることがたくさんあります。SDGsを「自分ゴト」にしてみませんか。
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「いま、わたしたちができることを  SすぐにDできるGぎふをs好きになるための一歩」
(岐阜県公共図書館協議会 共通テーマ資料展示)

日 時:令和4年1月18日(火)~3月末(1月31日(月)~2月4日(金)は蔵書点検のため休館)

場 所:岐阜市立中央図書館 展示グローブ(みんなの森ぎふメディアコスモス2階)

※1:内閣府は平成30年度から地方自治体のSDGs達成に向けた優れた取り組みを提案した都市を「SDGs未来都市」、その中でも特に先導的な取り組みを「自治体SDGsモデル事業」として選定しています。岐阜市の提案した《ぎふシビックプライドとWell-beingに満ちたSDGs未来都市》は令和3年度の「SDGs未来都市」、「自治体SDGsモデル事業」に選定されました。

 新しくシビックプライドライブラリーに入った本たちをご紹介します。

[若者たちのカウンターカルチャー]には、雑誌ACROSSが1980年から東京のファッションの移り変わりを定点観測してきた記録をまとめた『ストリートファッション1980-2020』が入りました。ファッションからは時代の空気感、若者たちの暮らしや生き方の移り変わりを感じ取れます。

[みんなでつくる未来のカタチSDGs]には、まちづくりと建物の関係を「建物の使い方・循環」から捉える新たな視点と実践を提案する『まち建築』が入りました。まちづくりでは新たな建物をつくることに注目が集まりやすいですが、既にある建物を使いこなす「営み」として考えていく切り口は、岐阜市のリノベーションスクールなどでも活かされています。

[岐阜で生きることの意味]には『社会科でまちを育てる』が入りました。小・中学校の社会科学習の中に、自分が住んでいる街を学ぶことを積極的に取り入れてきた岐阜県出身の著者による実践集です。子どもたちが「自分ごと」として街と向き合うことは「自分の街」としてシビックプライドを育みやすくなります。

 いまこの状況だからこそ、様々な視点を積極的に取り入れて「なにができるか」を考える足がかりにしていただけたら、と思います。

 ※シビックプライドライブラリーについては、コチラの記事もご覧ください。  
 シビックプライドについては、シビックプライドプレイスのホームページも合わせてご覧ください。

【シビックプライドライブラリー 新着図書リスト】

書名 著者名/ほか 出版社 棚の場所
1 オン・ザ・ロード
書物からみるカウンターカルチャーの系譜
ビートジェネレーション・ブック・カタログ
山路和広/監修・資料提供 マシュー・セアドー/執筆 ほか トゥーヴァージンズ 青02若者たちのカウンターカルチャー
2 ストリートファッション1980-2020 ACROSS編集室/編著 パルコ 青05若者たちのカウンターカルチャー
3 ニッポンの芸術のゆくえ 平田オリザ、津田大介/著 青幻舎 青08 3.11後の世界観
4 まち建築
まちを生かす36のモノづくりコトづくり
日本建築学会/編 彰国社 緑17みんなでつくる未来のカタチSDGs
5 リメイクしたらオンリーワンができました
その服捨てるのちょっと待った!
津田蘭子/著 JTBパブリッシング 緑18みんなでつくる未来のカタチSDGs
6 「お繕い」で服を育てる
ダメージは味方
堀内春美/著 主婦の友社 緑18みんなでつくる未来のカタチSDGs
7 社会科でまちを育てる 長瀬拓也/著 東洋館出版社 緑21岐阜で生きることの意味
8 d design travel11 富山2   D&DEPARTMENT PROJECT 緑21岐阜で生きることの意味
9 対岸の家事 朱野帰子/著 講談社 緑24自分らしく暮らす
10 ガールズ・メディア・スタディーズ 田中東子/編著 竹田恵子ほか/著 北樹出版 緑24誰のための社会
11 経営コンサルタントでワーキングマザーの私がガンにかかったら
─仕事と人生にプラスになる闘病記─
山添真喜子/著 東洋経済新報社 緑25自分らしく暮らす
12 イドコロをつくる
乱世で正気を失わないための暮らし方
伊藤洋志/著 東京書籍 緑25誰のための社会
13 食と農のプチ起業 小野 淳/著 イカロス出版 緑25なりわいを持つ
14 シェア空間の設計手法
49事例の空間構成
猪熊 純、成瀬友梨/責任編集 ほか 学芸出版社 緑27コミュニティデザイン
15 DIY MAGAZINE 日々をつくる DIY MAGAZINE se-chi/著 玄光社 緑34セルフビルド
16 メディアをつくる
「小さな声」を伝えるために
白石 草/著 岩波書店(岩波ブックレット) 緑35セルフビルド
17 野中モモの「ZINE」
小さなわたしのメディアをつくる
野中モモ/著 晶文社 緑35セルフビルド

 

 11月28日(日)、この夏に養成講座を受講した子ども司書7期生と吉成信夫ぎふメディアコスモス総合プロデューサー(Pさん)との<ヒミツ会議>が行われました。その名の通り、詳細は7期生とPさんだけの「ヒミツ」なのですが、今日はその様子を少しだけご紹介いたします。

 子ども司書の主な活動のひとつに、「小さな司書のラジオ局」でのラジオ番組作りがあります。市民ラジオ<てにておラジオ>のなかに子ども司書の番組があり、2016年から毎月番組作りをしてきました。来月から、7期生もいよいよラジオ作りに加わるのです。ヒミツ会議では集まった7期生7人がPさんからラジオづくりをしていくことについてのお話を聞きました。養成講座が終わってからこの日が来るのをずっとずっと楽しみにしていました!といってくれる子もいて、7期生のわくわくする気持ちが伝わりうれしくなりました。からだをつかったワークショップでは一緒になってたくさん笑い、みんなの「こんなことやってみたい!」もいろいろ聞くことができました。

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 そして十分に期待が高まったところでこの日行われていたラジオ収録の見学へ。この日の収録では2期生から6期生までの子ども司書たち6名が21日に美殿町で行われたブックマーケットの取材レポートをしてくれました。写真やブックマーケットで出会ったおもしろそうな本の紹介・・・盛りだくさんな聴きごたえのある番組を、みんなで協力して作り上げました。7期生は見学をしてどんなことを感じたでしょうか。

"遊ぶように学び、学ぶように遊ぶ"が子ども司書のテーマ。来月から、7期生も一緒になってわくわくするような体験をしていけたらいいなと思っています。

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 11月23日(火)、勤労感謝の日に俳優のサヘル・ローズさんをお迎えして、秋の読書推進トークイベント、「人生を切り拓く」を開催しました。困難とともに在りながら今を生きるサヘルさんの体験と、そこから彼女が見出してきた「人生の切り拓き方」についてお話をうかがいました。司会の紹介でサヘルさんが登場されるとパッとその場が華やぎ、明るくなります。華やかな印象のサヘルさんが語り始めたお話は、想像できないほど過酷なものもありましたが、彼女の優しい語り口に会場内は終始なごやかな雰囲気に包まれていました。

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○サヘルさんの半生

 7歳の時の養母との出会い、そしてその出会いによってもう一度「生まれた」ように感じたこと。日本に来てから中東の国々へのネガティブな印象のためにいじめを受けたこと。そして、自殺を決意した日にお母さんと交わした言葉。その半生は想像を絶するものでしたが、サヘルさんは淡々と、ひとつひとつのエピソードを丁寧に、時にユーモアを交えながら優しく語られる姿が印象的でした。
 トーク中はサヘルさんが自らのことを語りながら、常に、観客としてお話を聴いている私たちひとりひとりの「辛さ」にやさしく寄り添ってくださっているように感じていました。人は弱いもの。「笑顔」という名の"仮面"、「大丈夫」という名の"仮面"をつけながら日々を生きているだけで頑張っているのだから、強くならなくていいのだという言葉に勇気づけられた方はたくさんいたのではないでしょうか。また、サヘルさんの著書、「あなたと、わたし」という詩集に、「下を向いて歩く」ことについて書かれたものがあります。サヘルさんは、「上を向いて歩こう」「前を向こう」とよく言うけれど、それってしんどいよなあ、と感じていた時期があったそうです。そんなとき、下をふと見ると自分の影があり、それが生きている実感につながった。苦しい場所で耐えなくてもいい、自分に合う靴を見つけて下を向き、地に足をつけ歩いていけばいい、といわれ心が軽くなりました。
 幼少期より図書館っ子で、本は時に自分の感情の受け皿になるものであり、本がいつも自分を見つけてくれていたように感じていた、本や図書館は自分にとって大切な存在だったと語る、サヘルさん。そうやって本を読んで身に着けてきた言葉は人を傷つけることも、殺すこともできる。だから投げ捨てるのではなく、大切に渡していかなければとおっしゃいます。そんなサヘルさんの言葉だから、すっと胸に入ってきてじんわりとしみわたるのだなと感じました。
 
○おせっかいについて
 ひとは一人で生きることはできませんが、なかなか自分の辛さや弱い部分というのは人に見せるのが難しいものです。サヘルさんも、いじめられていたときや生活が苦しかったとき、「辛いから助けてほしい」とはなかなか言えなかったそうです。お母さんにすら、「勉強ができて友達がいて学校が楽しいサヘルちゃん」を演じていた、と語られました。子どもはSOSを出せません、お子さんがいる方、子どもとかかわる機会がある方は子どもの様子がいつもと違うなと思われたら、「どうしたの?」と声をかけ、彼らの目を見てあげてください。誰かの目に映ることで、人は初めて生きることができます、どうぞ"おせっかい"をしてあげてください、と強いメッセージをくださいました。日本には他人に気配りをしたり、相手を敬う気持ちをもつ余白がある、それはとても素晴らしいことだとサヘルさんはいいます。かつてと比べるとご近所づきあいなども少なくなって他人に干渉することはよくないことではないかなと思ってしまうことがあります。また、なんでも自分で解決しなくちゃ、私が頑張らなくちゃと考えがちで、時間ができたらついスマホに目を落としてしまいますが、その"余白"をみんなが少しずつ互いを思いやる「おせっかい」に使えたら、よいのかなと感じました。

○「支援」すること
 ご自身がいまライフワークとして取り組まれている活動についてもお話しくださいました。その中で、「支援」に対する考え方が印象的でした。私たちは、「支援する」というとき、金銭的な支援や、モノを渡すことで支援しようと考えがちです。でも、お金はなくなればまた貧しい元の生活に戻ってしまう。そういった一時しのぎの支援ではなく、これからその人が長い人生を「生きていく」ための支援が必要だと語られました。それは学び方や働き方、自身で人生の舵を取る方法を伝えること。支援者が去った後もその人が自ら道を切り開いていけるようにしなければならないと話されたのです。そして、私たちがすぐにでも始めることのできる支援としては、「知る」ことがあります。「知らないこと」は悪いことではないけれど、「知ろうとしないこと」はよくない。今回サヘルさんが「忘れ去られがちなひとたちの姿」や中東の国の歴史を代弁してくださって初めて知ったことがたくさんあり、まずは私も関心をもつことから始めたいと感じました。
 また、「自分の人生の舵を切っているのは自分」だから、ご自身も自分のやりたいことやかなえたい夢は必ず口に出すようにしているそうです。言葉にだすことで誰かに伝っていく、かなわないこともあるけれどアクションを起こした自分に誇りを持つことができる、自分を信じることが自分の土台を作っていく、という言葉にサヘルさんの生き方が投影されているような気がしました。

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 サヘルさんの、「サヘル・ローズ」というお名前は孤児院から新しい家族のもとへいってからつけられたそうですが、「砂漠の中のバラ」という意味だそうです。その名前のように凛とした彼女の生き方に魅了された濃密な時間でした。観覧された方からも、サヘルさんの生き方や言葉に感銘を受けられ勇気づけられたという声がたくさんアンケートに残されていて、このようなイベントを開催できたことを図書館としてもうれしく思います。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

 また、図書館では年内いっぱい、サヘルさんが日々発信されているメッセージから感じた、「あなた」へ伝えたいメッセージを抱えた本を展示グローブにて展示しています。「自分」ってなんなのか、「普通」ってなんなのか、年末の慌ただしい時期だからこそ少し立ち止まって振り返るきっかけになればと思っています。ぜひそちらもご注目ください。

ボランティア茶話会 を11月10日(水)14:00~15:00に協働のへやにて開催しました。
 緊急事態宣言で臨時休館になり、予定していた日からだいぶ遅れての開催となりましたが、今年は4名の方が参加してくださいました。コロナ禍の開催で、今年もお茶をお出しすることができず、お話だけの場になってしまったのが残念でした。来年こそ、お茶を飲みながら楽しくお喋りしたいですね!
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 CDジャケットやメッセージカードを切ったり、おすすめ本の話などをしたりと、有意義な時間を過ごせたと思います。ボランティア活動時の苦労話など、皆さんが「うんうん」とうなずく場面が多くあり、活動日時が違えど感じていることは同じなんだなぁと思いました。
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最後に。
ボランティアの皆さんの活動のおかげで、心地よい図書館の空気ができあがっています。
これからも活動や交流会への参加をお待ちしています!!

 10月31日(日)、最新作「正欲」が話題の岐阜県出身の直木賞作家、朝井リョウさんをお招きして『めざせ直木賞作家!ぼくのわたしのショートショート発表会』をぎふメディアコスモスみんなのホールにて開催しました。7回目となる今年は過去最多の162作品が集まり、たくさんの応募作品から朝井リョウさん自ら選んだ8作品を、作者の中高生自らが朗読し、朝井さんから1人ずつコメントをいただきました。今回は感染防止対策を行いながら、会場観覧とオンラインミーティングアプリZoomの2つの観覧方法でさまざまな人にイベントを楽しんでいただくことができました。発表者に選ばれた8人も半数以上が公募サイトなどからこのイベントを知った岐阜県外(東京や福岡、熊本からも!)からの参加者。7年たってこのイベントも全国で知られるようになったのだなと実感しました。

 8作品の選出と当日発表する順番は朝井さんが決めています。"ショートショートらしい"作品、コメディ、怪談要素のある作品、「好き」の気持ちがテーマの恋物語にファンタジー。8作品の中にバランスよくいろんなジャンルが入っていてまるで全体を通して1つの長編小説か長いドラマを見終わったような充足感がありました。たくさんの応募があったので、大半は「選ばれなかった」わけですが、それはイコール実力がない、というわけではなく、今回の8作品の持つ〈流れ〉を考えたとき、入らなかっただけなんですよ、と応募してくれたすべての学生たちに向けた言葉もありました。

 そしてこのイベントの醍醐味は、学生たちが自らの作品を朗読すること。作者自身が声に出して読むことで一つ一つの作品に命が吹き込まれ、唯一無二の世界観が完成します。
 朗読が終わると、「真面目に不真面目なテーマを書いているのがいいな」「普通の日常が淡々と描かれている感じが、これから怖いことが起こる予感がして逆に怖い」「自分と向き合わざるを得ない感じがヒリヒリする。読んでいて気持ちがいい作品だけが、〈いい作品〉じゃないからね」と、一人ひとりの発表に対して、丁寧に彼らの想いを聞き出し、コメントしてくださる朝井さん。「謎が解けないまま終わる感じがよかったです」「登場人物の名前が印象的!」とZoomアプリのQ&A機能を使って、リアルタイムで届く視聴者の感想に、発表者の学生たちも励まされたのではないでしょうか。また、それに対する朝井さんのコメントに会場ではたびたび笑いが起こり、会場もオンラインもいい具合に混ざり合って、大舞台での発表に緊張感はありつつも終始和やかな雰囲気でした。
 学生たちの朗読に聞き入り、朝井さんのお話も楽しくて発表会はあっという間でした。例えば《コロナ》や《動画配信》のような時代を反映した作品がもっと多くなるのかなと思っていたら、意外とそういった作品は少なかった、と印象を語られた朝井さん。小説を読んで味わいたいものは、時代に左右されるものではないのかもしれません。

 イベント終了後、発表者の学生たちと朝井さんがお菓子を食べながらざっくばらんに語り合いました。「理解できない!」といわれたときの心の保ち方、「どうしても合わない」人との付き合い方、創作のアイディアってどうやって思い浮かぶの?学生時代にやっておいたほうがいいことは?・・・時には創作に悩む同じ「書き手」として、また、時には悩める学生時代を過ごした同士として。常に学生たちと同じ目線で「そうだよねえ」「やだよね~」と共感を示してくださる朝井さんと、その言葉に夢中で聞き入り、何かをつかもうとする、みんなの姿が印象的でした。
 一生懸命に作品を書き、選ばれたこと。自分の作品を大きな舞台の上で、たくさんの人の前で朗読したこと。朝井さんが作品にコメントしてくださったこと。朝井さんや同じ趣味、志を持つ同世代の学生たち同士で語り合えたこと。長く続くコロナ禍でなかなか思い出を作ることが難しい状況はありますが、これから自らの言葉を武器にいろいろなものに立ち向かい生きていくうえでの原動力になる、何物にも代えがたい経験になったのではないでしょうか。
 今年も無事にショートショート発表会を終えることができました。このようなYA世代のイベントを、図書館の目玉イベントとして長く続けてこられたことをうれしく思います。発表者の皆さん、また、彼らの勇姿を会場やオンラインで見守ってくださった観覧者の皆様、ありがとうございました!

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 10月9日(土)、「地域よみきかせボランティア育成講座 ~子どもと絵本と大人~」が開催されました。 この講座は平成30年度から毎年開催されていましたが、昨年は新型コロナウイルス感染症対策のため残念ながら中止に。やっと今年、無事に開催することができました。

今回、講師としてお招きしたのは、名古屋で子どもの本専門店「メルヘンハウス」の2代目店長をしていらっしゃる三輪丈太郎さん。 実は三輪さん、2019年1月にも講師として来てくださっています。当時はメルヘンハウスを閉店されていましたが、「子どもたちに良い本を!」というメルヘンハウスの基本理念を胸に、講演会やイベントの企画運営などの活動をされながら店舗再開に向け歩んでいらっしゃる道中でした。 そして今回、ついに2021年8月に店舗を再開され、再び岐阜市立図書館にお越しくださった三輪さん。講演では絵本に対する熱く深い想いを、楽しくお話してくださいました。

 講座では、「大人が本を楽しむこと」が大切だという三輪さんの言葉が印象的でした。子どもに本を読もうとすると、「子どものために良い本を選ばなくては」「学びのある内容にしなくては」と肩に力が入ってしまいがち。でも、子どもは大人が一緒に本を楽しんでくれることを望んでいます。まずは力をぬいて、一緒に楽しい時間を過ごすこと。読み聞かせは、子どもに「本は楽しいかもしれない」と思ってもらうためのきっかけ作りであり、その先につなげるためのもの、というお話に、参加者の皆さんもうなずいていました。
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 本屋に生まれて、身の回りに絵本があることが普通だと思っていた、という三輪さん。大人になって、それが特別な環境で、世の中では絵本が身近にあるほうが珍しいことなのだと気付いたそうです。だからこそ、子どもたちに絵本を届ける活動をしている"読み聞かせボランティア"や、その活動をしてみようと思ってくれている人たちは、マイノリティだけど無くてはならない存在なのだとおっしゃっていました。

 笑い声がこぼれ、ときに深いうなずきの声も響く、とても楽しい講座をしてくださった三輪さん。ありがとうございました。参加してくださった方々も、講座が終わってからも名残惜しそうに三輪さんにお話をきかれていて、大変充実した講座となりました。
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 新しくシビックプライドライブラリーに入った本たちをご紹介します。
[若者たちのカウンターカルチャー]には、雑誌スペクテイターの最新号「パソコンとヒッピー」が入りました。パーソナルコンピューターという無限の可能性を秘めた箱にはヒッピーたちの伸びやかな自由が詰まっている!?
 他には「ブックフェスタ 本の磁力で地域を変える」は、2020年に開催されたまちライブラリーの祭典・ブックフェスタ・ジャパンの模様が収録されています。マイクロライブラリーは、本と人と街がつながる地域のハブ・居場所としてますます全国に広がっています。

 いまこの状況だからこそ、様々な視点を積極的に取り入れて「なにができるか」を考える足がかりにしていただけたら、と思います。

※シビックプライドライブラリーについては、コチラの記事もご覧ください。  

 シビックプライドについては、シビックプライドプレイスのホームページも合わせてご覧ください。

【シビックプライドライブラリー 新着図書リスト】

書名 著者名/ほか 出版社 棚の場所
1 季刊誌BIOCITY86 特集:Nbs自然に根差した解決策 生物多様性の新たな地平 ブックエンド 橙30セルフビルド
2 季刊誌BIOCITY87 特集:オーストリアのエネルギー自立と持続可能な地域づくり ブックエンド 橙30セルフビルド
3 スペクテイター 48号 特集:パソコンとヒッピー エディトリアル・デパートメント 青04若者たちのカウンターカルチャー
4 第四次海士町総合振興計画 島の幸福論 ─海士ならではの笑顔の追求─ 2009-2018 海士町/著 海士町 緑27みんなでつくる未来のカタチSDGs
5 SDGs白書 2020-2021 コロナ禍の先の世界を拓くSX戦略 SDGs白書編集委員会/編 インプレス 緑27みんなでつくる未来のカタチSDGs
6 ブックフェスタ 本の磁力で地域を変える 礒井純充、橋爪紳也、吉成信夫ほか/著 まちライブラリー 緑22コミュニティデザイン
7 市民がつくる、わがまちの誇り シビック・プライド政策の理論と実際 松下啓一/著 水曜社 緑22コミュニティデザイン
8 共生の大地 新しい経済がはじまる 内橋克人/著 岩波書店(岩波新書) 緑18お金=経済じゃない!