10月9日(土)、「地域よみきかせボランティア育成講座 ~子どもと絵本と大人~」が開催されました。 この講座は平成30年度から毎年開催されていましたが、昨年は新型コロナウイルス感染症対策のため残念ながら中止に。やっと今年、無事に開催することができました。

今回、講師としてお招きしたのは、名古屋で子どもの本専門店「メルヘンハウス」の2代目店長をしていらっしゃる三輪丈太郎さん。 実は三輪さん、2019年1月にも講師として来てくださっています。当時はメルヘンハウスを閉店されていましたが、「子どもたちに良い本を!」というメルヘンハウスの基本理念を胸に、講演会やイベントの企画運営などの活動をされながら店舗再開に向け歩んでいらっしゃる道中でした。 そして今回、ついに2021年8月に店舗を再開され、再び岐阜市立図書館にお越しくださった三輪さん。講演では絵本に対する熱く深い想いを、楽しくお話してくださいました。

 講座では、「大人が本を楽しむこと」が大切だという三輪さんの言葉が印象的でした。子どもに本を読もうとすると、「子どものために良い本を選ばなくては」「学びのある内容にしなくては」と肩に力が入ってしまいがち。でも、子どもは大人が一緒に本を楽しんでくれることを望んでいます。まずは力をぬいて、一緒に楽しい時間を過ごすこと。読み聞かせは、子どもに「本は楽しいかもしれない」と思ってもらうためのきっかけ作りであり、その先につなげるためのもの、というお話に、参加者の皆さんもうなずいていました。
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 本屋に生まれて、身の回りに絵本があることが普通だと思っていた、という三輪さん。大人になって、それが特別な環境で、世の中では絵本が身近にあるほうが珍しいことなのだと気付いたそうです。だからこそ、子どもたちに絵本を届ける活動をしている"読み聞かせボランティア"や、その活動をしてみようと思ってくれている人たちは、マイノリティだけど無くてはならない存在なのだとおっしゃっていました。

 笑い声がこぼれ、ときに深いうなずきの声も響く、とても楽しい講座をしてくださった三輪さん。ありがとうございました。参加してくださった方々も、講座が終わってからも名残惜しそうに三輪さんにお話をきかれていて、大変充実した講座となりました。
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 新しくシビックプライドライブラリーに入った本たちをご紹介します。
[若者たちのカウンターカルチャー]には、雑誌スペクテイターの最新号「パソコンとヒッピー」が入りました。パーソナルコンピューターという無限の可能性を秘めた箱にはヒッピーたちの伸びやかな自由が詰まっている!?
 他には「ブックフェスタ 本の磁力で地域を変える」は、2020年に開催されたまちライブラリーの祭典・ブックフェスタ・ジャパンの模様が収録されています。マイクロライブラリーは、本と人と街がつながる地域のハブ・居場所としてますます全国に広がっています。

 いまこの状況だからこそ、様々な視点を積極的に取り入れて「なにができるか」を考える足がかりにしていただけたら、と思います。

※シビックプライドライブラリーについては、コチラの記事もご覧ください。  

 シビックプライドについては、シビックプライドプレイスのホームページも合わせてご覧ください。

【シビックプライドライブラリー 新着図書リスト】

書名 著者名/ほか 出版社 棚の場所
1 季刊誌BIOCITY86 特集:Nbs自然に根差した解決策 生物多様性の新たな地平 ブックエンド 橙30セルフビルド
2 季刊誌BIOCITY87 特集:オーストリアのエネルギー自立と持続可能な地域づくり ブックエンド 橙30セルフビルド
3 スペクテイター 48号 特集:パソコンとヒッピー エディトリアル・デパートメント 青04若者たちのカウンターカルチャー
4 第四次海士町総合振興計画 島の幸福論 ─海士ならではの笑顔の追求─ 2009-2018 海士町/著 海士町 緑27みんなでつくる未来のカタチSDGs
5 SDGs白書 2020-2021 コロナ禍の先の世界を拓くSX戦略 SDGs白書編集委員会/編 インプレス 緑27みんなでつくる未来のカタチSDGs
6 ブックフェスタ 本の磁力で地域を変える 礒井純充、橋爪紳也、吉成信夫ほか/著 まちライブラリー 緑22コミュニティデザイン
7 市民がつくる、わがまちの誇り シビック・プライド政策の理論と実際 松下啓一/著 水曜社 緑22コミュニティデザイン
8 共生の大地 新しい経済がはじまる 内橋克人/著 岩波書店(岩波新書) 緑18お金=経済じゃない!

 

睡眠について何かお困りのことはありませんか?一日の大部分を占める睡眠。こちらの展示では「眠りとは?」「気持ちよく眠るためには?」「睡眠の悩みを解決するには?」といったテーマごとに睡眠の悩みにアプローチしたものから、アロマやハーブ、お香などのリラックスアイテムについての本などを集めています。

展示の中で特に注目していただきたいのは、「昼寝はしてもいいの?」「夜勤明けの睡眠方法は?」そんな疑問が書かれた吊り下げ式のPOP。こちらのPOPをクルッと裏返してみると......なんと、その答えが書いてあります!是非ご確認ください。

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睡眠について特に困っていることはないんだけどな......そんなあなたには、睡眠にまつわるお話を集めた「睡眠エトセトラ」もオススメです。夜のお供にいかがですか?
自分に適した「眠り」が見つかりますように。

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展示されている本はこちらからご予約いただくこともできます。

岐阜市立中央図書館内、展示グローブの前にある川舟型の読書スペースでは芸術の秋にちなみ、岐阜県美術館で行われている『20世紀の美術』展とコラボして関連本を展示しています。
題して、「美術家からの招待状~20世紀美術編~」

展示では印象派としても名高いルノワールや影を追求したルドンをはじめとする多種多様な顔ぶれを図書館の所蔵する画集を中心に集めています。どこから手を出していいか分からない!そんな時の助けになれば幸いです。
20世紀美術を本の世界からたどってみる芸術の秋。あなただけの素敵な作家が見つかりますように......

展示の本はこちらからご予約いただくこともできます
『20世紀の美術』展の詳細についてはこちらをご覧ください。また、岐阜県美術館ホームページもあわせてご覧ください。

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 さて、10月に入り、今年もいよいよ『ぼくわた』の季節がやってきました。今回のブログは初めてこのイベントを担当することになった司書Tがお送りします。
 中高生たちが自ら書いた、短い小説、『ショートショート』を直木賞作家の朝井リョウさんに読んでもらおうではないかというこの企画。開館当初から続いている我が図書館の人気イベントも、今年で7回目を迎えました。今年集まった作品は、なんと過去最多の162作品!担当もうれしい悲鳴を上げながら1作1作大切に読ませていただきました。
 中高生のみなさんが作品に込める熱量をひしひしと感じながら時に遠い学生時代を思い出してきゅんとしたり、手に汗握る展開にハラハラドキドキしたり。この作業は、毎年大変だけどとても楽しい時間です。
  また、集まった作品はすべて朝井リョウさんにも読んでいただき、当日朗読してもらう8作品を選考していただきました。コロナ禍で緊急事態宣言も出ている中だったため、昨年に続きオンラインミーティングのZoomを使っての選考となりました。

 選考の日の朝はシャツのボタンをかけ間違えるなど、朝井さんとの打ち合わせに緊張していた私こと司書T。もうひとりの担当者Mさんも前日からソワソワ・・・そんな私たちの緊張をよそに、朝井さんはとても気さくに、けれども真剣に選考に臨んでくださいました。
「中高生ならではの視点は、読んでいてやっぱり楽しいですね。」と朝井さん。そして
「私も中学生のときはいろいろ・・・ね」とポツリ。
 そのつぶやきを聞いて、以前読んだ朝井さんのエッセイを思い出しました。 それは、直木賞を受賞されたときに朝井さんが書かれた「ルーレットの目」という作品。このエッセイでは自分が書いた小説を学校の先生に読んでもらってかけてもらった言葉が励みになった話など、朝井さんの子ども~中高生時代の『小説を書く自分』にまつわるエピソードが多数書かれているのです。(こちらのエッセイは「時をかけるゆとり」(文藝春秋)に収録されています。)
 朝井さんもそうであったように、今回応募してくれた162作品の作者のみなさんにとっても、『誰かが自分の作品を読んでくれたこと』、またそれがほかでもない朝井リョウさんであることは今後の大きな原動力、チカラになるのではないでしょうか。
 ショートショート発表会が中高生のみなさんにとってのそんな場になればいいなという願いを込めて、いま準備を進めています。

今回朝井さんに選ばれた作品はこちら!

① 眠りのテクニック
② 報告書
③ 黄色テープ
④ 風鈴農園
⑤ 「好き」は宙に舞う
⑥ マイ・オウン・スペース
⑦ 赤と黒
⑧ カエルグラス

 タイトルを見ただけで、『どんな作品なんだろう?』とわくわくするのではないでしょうか。今年は岐阜市内、県内にとどまらず日本全国から精鋭がそろいました。
 あいにく会場観覧はすでに定員に達してしまったのですが、今回のイベントはZoomで配信しますので、遠方にお住まいの方にも観覧していただくことができます。Zoom観覧は引き続き大募集中です。ぜひ、新しい歴史の1ページをともに見届けてください。
 また、中央図書館エントランスでは過去の作品集を読んでいただける展示も行っています。そちらもあわせてお楽しみください。

★「第7回めざせ直木賞作家! ぼくのわたしのショートショート発表会」観覧募集の詳細は、こちらのページでご確認ください。

日 時:令和3年11月14日(日)午前10時半~正午

場 所:岐阜市立中央図書館 シビックプライドライブラリー 

申込み:中央図書館の窓口または電話、Eメールにて受付。
    
課題本:『蜜蜂と遠雷』恩田陸/著 幻冬舎 
    ※本はご持参ください。
  
曲目:『蜜蜂と遠雷 ピアノ全集』より 
   バラキエフ「イスラメイ(東洋的幻想曲)」ほか

問合せ:中央図書館 TEL/058-262-2924 Eメール/moushikomi@gifu-lib.jp

並木道読書会Vol.29

  • 2021年10月 8日

開催が決定しました。当日まで参加を受け付けます。たくさんのお申し込みをお待ちしています。
日 時:令和3年11月7日(日)午後18時~19時

場 所:みんなの森 ぎふメディアコスモス 1階 おどるスタジオ

【開催決定!】テーマ作品:朝井リョウさんの作品であればなんでも

申込み:中央図書館の窓口または電話・Eメールにて受付。
Eメールでお申し込みの際は、氏名、語り合いたい朝井リョウ作品、連絡先(電話番号またはEメール)を明記。        ※参加申し込みが少ない場合や、新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催を 中止する可能性があります。

  問合せ:中央図書館 TEL/058-262-2924 Eメール/moushikomi@gifu-lib.jp

岐阜市立図書館だより10月号を発行しました。
岐阜市立図書館の各館・室で配布中ですので、ぜひ手に取ってご覧ください。

岐阜市立図書館だより10月号 ダウンロード用PDFはこちら 児童版 岐阜市立図書館だより10月号 ダウンロード用PDFはこちら
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企画展示:図書館まつり2021 分館成人式

期 間:10月20日(水)~11月8日(月)
場 所:岐阜市立図書館分館 東口コーナー
問合せ:岐阜市立図書館 分館(岐阜市橋本町1-10-23) 
    TEL:058-268-1061