3月20日。12月に誕生した子ども司書たちが集まり、これからに向けての作戦会議をしました。

久しぶりに集まったからかちょっと控えめなみんなを見て、館長がおさんぽを提案。
図書館の事務室を通り抜けて外に出ました。そこで館長がみんなに外に出てみて感じたことを聞いたり(背中があったかいや、風が強くて髪がぼさぼさになるなどの声があがりました。)、「どーんじゃんけんぽん」をして遊んだりしました。

ヒミツ会議1

体も温まったところで部屋に戻ります。
戻ったらグループに分かれて、みんなで「ここ(図書館)に○○があったらいいなあ」と思うことを考えました。ひとりひとりで考えてみた後は、グループでB紙にまとめていきます。
「木をいっぱい植えて森みたいにしたい」「くつろげるふかふかのソファやハンモックがほしい」などの意見がでましたが、大きな紙に書いていくとさらにイマジネーションが膨らみ、どんどん話が広がります。
「その日の気分によって本をおすすめしてくれるものがほしい」というアイディアも面白かったですし、「自分たちのための専用スペースがほしい」という声も多かったです。みんな仲間のアイディアに興味津々でした。

ヒミツ会議2

次は「ここで○○がしたいなあ」と思うことを聞きました。こちらはグループで話し合いをする時間がなかったのですが、「ラジオやテレビで自分たちの学校紹介をしたい」「本のPOPを作ってみたい」「子どもレファレンスサービスをやりたい」「わんこカートきららのスタッフをやってみたい」など、こちらでも積極的な意見を出してくれました。

最後にみんながやりたいと思ったことをさっそくひとつ実現。図書館にある市民のみなさんによるおすすめ本紹介コーナー「みんなのライブラリー」に飾るため、館内で本を探してPOPを作りました。貸出中の本もありましたが、あっというまにおすすめ本を見つけてPOPができ、さすが子ども司書!と感じました。

ヒミツ会議3 ヒミツ会議4

今後子ども司書の活動のひとつとして、ラジオの制作を考えています。企画も台本ももちろん出演もすべて子ども司書自ら行います。たくさんのことを感じて、たくさんの考えを持っている子ども司書たちがどんなラジオを作ってくれるのか、今からとても楽しみです。詳しくはまたここで報告していきますので、これからも活躍をお楽しみに!

第4回のパネリストはこれまで古墳を調べることに従事してきた元岐阜市歴史博物館館長の薮下浩さんと、古墳の魅力に取りつかれた長良会古墳部部長で陶芸家の木村洋子さんのお2人です。
今回の対談の進行もORGANの蒲勇介さんが務めます。

まずは薮下さんと木村さんがお互いの活動について紹介をしていきます。
普段陶芸活動をしながら、古墳に造られる埋葬施設である石室に魅了された木村さん。
パネリストのお2人が座るテーブルには木村さんが作った埴輪が置いてあります。
木村さんが何故ここまで石室に魅了されるまでに至ったのか、木村さんが所属する長良会古墳部の活動について、これまで訪れた岐阜市内の古墳の紹介、石室内に入って木村さんが古代に思いを馳せたこと、木村さんの陶芸作品の紹介と作品に対するコンセプト、木村さんが念願としていた古墳で自身の作品展を開催する喜びなどを語っていただきました。

夜学4回目1 夜学4回目2

次に、薮下さんより岐阜市および周辺における古墳について解説していただきました。
まず、蒲さんから岐阜市にある古墳の数について参加者へ問いかけがあり、薮下さんによると岐阜市にある古墳の数はおよそ500ヶ所近くとのこと。
続いて古墳や石室の構造について、画像を交えながら説明をしていただきました。
石室内で使用されている石の形状や積み方で、その石室の年代の変遷がわかるそうです。
また、石室内に埋葬される人数が一人というものは少なく、家族墓として埋葬されていることがほとんどということ。

そのあと、薮下さんより古墳時代の歴史上における位置づけを、ホワイトボードを使いながら説明され、それを踏まえて岐阜市の瑞龍寺裏にある瑞龍寺山頂遺跡の首長墓について
解説していただきました。出土した銅鏡などの副葬品、あるいは墳墓の造られた年代などから、畿内にあったとされる邪馬台国の卑弥呼と争っていた狗奴国の王の墓である可能性を指摘され、岐阜の古代に迫ったお2人のトークは終了しました。

木村さんはこのようなイベントでお話されるのは初めて、とおっしゃっていましたが、参加者の皆さまに古墳に対する熱い想いは伝わったようでした。アンケートでも「木村さんのLOVE古墳が強く心に響いた」「木村先生の古墳愛が素敵でした」「木村さんの感じた、その空気を味わいに行ってみます」といった感想をいただきました。
また薮下さんの解説についても、「わかりやすい」「楽しい」「軽快なトーク」と好評をいただいたほか、「歴史講座の開催を」といった声もいただきました。

イベント開始前や終了後にはパネリストのお2人から参加者に向けて「古墳バッジ」や「古墳クッキー」のプレゼントがあり、盛況の中、今年度の「みんなの図書館おとなの夜学」は終了しました。

普段岐阜で暮らしていながら、なかなか気づかない地域の文化や知恵。
それをあらためて知りたい人と結びつける試みとして、図書館で開催した4回の「みんなの図書館おとなの夜学」。
今後もこうした地域における生活文化や知恵を図書館でアーカイブ化し、ホームページ等で公開していく予定です。これからも岐阜の素晴らしさを広く発信していきたいと思っています。
また「みんなの図書館おとなの夜学」への、皆様のお越しをお待ちしています!

夜学4回目3


3月4日(金)と11日(金)、長良川大学講座「読み聞かせ教室」(2回連続講座)を開催しました。日ごろ、お子さんにどんな絵本を読んであげたらいいのか悩んでいるというお母さんたちが、お子さんと一緒に参加してくださいました。
講師には、東海学院大学短期大学部教授の杉山喜美恵先生をお迎え。第1回目の講座は、子どもの発達に合わせた絵本の選び方についての講義です。どんな本が何歳の子どもに適しているのか、それはなぜなのか、理由がわかってみなさん納得の様子でした。実際に杉山先生が絵本を読んでくださったりと、講義はなごやかな雰囲気で進みました。

よみきかせ講座1
先生によると、大切なのは絵本の内容ではなく、「いっしょに読むこと」、「その時間を共有すること」、「お母さんとのあたたかい思い出となること」なのだそうです。読み聞かせは、「読み聞かせる」のではなく、「心をくだくこと」との先生のお言葉は強く印象に残りました。
最後には、先生から宿題(!)が。次の講座までに、お子さんがいま何に興味を持っているか、お子さんの言葉・行動をよーく観察してくるように、という宿題です。それをふまえて、2回目の講座はいよいよ実践編です。

第2回目の講座では、1回目の講義のおさらいをしたあと、実際に絵本選びを体験。1回目の講座で出た宿題、「子どもが興味を持っているもの(こと)」をヒントに、絵本を選びます。書架の前で、お子さんの反応を見ながら絵本を選ぶお母さんたちは、真剣そのもの。選んだ絵本は、お子さんと一緒に読んで楽しみます。お母さんが選んでくれた一冊とあって、子どもたちも絵本に興味津々です。最後には、参加者のみなさんで、お互いに選んだ絵本を発表しあいました。

よみきかせ講座2 よみきかせ講座3

講座が終わったあとも、会場に残って先生に質問したり、読み聞かせに関する悩みを相談するお母さんの姿が。参加者のみなさんからのアンケートでは、「子どもの発達と絵本の選び方をつなげて話を聞けてよかった。」「実際に絵本を選ぶことができてよかった。」「読み聞かせで不安に思っていたことの解消ができた。」と好評をいただきました。子育てに悩むお母さんたちのお役に少しでも立てばと思います。今回、参加してくださったお母さんとお子さんが、これからも楽しい絵本のひとときを過ごしてくださることを願っています。