新年間もない1月6日(土)に「作家と語ろうin岐阜」を開催しました。
普段岐阜でなかなか会えない作家や小説家の方を招いて、本や本棚のこと、創作活動の中で影響を受けたものなどを語ってもらうことを目的に、今年度から始めたイベントです。 今回は小説家の木村紅美(くみ)さんをお招きして、いろいろお話いただきました。
木村さんは昨年、文芸誌『群像』の9月号に掲載された「雪子さんの足音」で第158回芥川賞にノミネートされるなど、注目の小説家の一人。 宮沢賢治、そして賢治が暮らした岩手の風土から影響を受けたもの、さらに木村さんの暮らし方にそれらがどのような影響を及ぼしたか、を中心に話が進みました。![IMG_9893_s.JPG](/lib/information/assets_c/2018/01/85d124df12f0622d9b8ec01a82702e7291d68b4b-thumb-320xauto-10315.jpg)
続いて、木村さんがイベントのために持ってきてくれた本を3冊(佐藤泰志『海炭市叙景』、チェーホフ『かわいい女・犬を連れた奥さん』、『ちくま日本文学全集 尾崎翠』)紹介してくれました。あらすじの紹介も含め、どれも読み込んでいるのがすごく伝わってきます。
本の紹介のあと、木村さんが小説家になるまでの経緯などに話が移りました。 木村さんが小説家を目指し始めたのはなんと小学2年生の頃! 中学時代は安部公房、高校時代は新井素子、20代はドストエフスキーを読んでいたほか、『少年ジャンプ』やつげ義春などの漫画、映画、喫茶店にもハマっていた木村さん。 その後、5年のOL経験、ヴィレッジバンガードや三省堂書店でのアルバイト経験を経て、今に至るそうです。
その後、木村さんの作品でイベントに関わりのある短篇集『イギリス海岸』の話になりました。
「イギリス海岸」は北上川の西岸にある場所で、その地層の様子から宮沢賢治が命名しました。「福田パン」「イギリス海岸」
「中庭」「ソフトクリーム日和」「帰郷」「クリスマスの音楽会」の6つの話からなるこの作品には、イーハトーヴ、岩手の話が
詰め込まれています。あんバターのコッペパンなどが有名な福田パン、宮沢賢治好きなタクシーの運転手、『注文の多い料理店』の
出版所があった光原社、小岩井農場の双子のサイロ、盛岡のじゃじゃ麺、宮古の浄土ヶ浜...どれも読んでいると情景が浮かんでくる話ばかりで、参加者の中で岩手に行かれたことある方々も、木村さんの話に頷いていました。
![IMG_9898_s.JPG](/lib/information/assets_c/2018/01/IMG_9898_s-thumb-320xauto-10327.jpg)
東日本大震災が起きた頃の話にも及んだ12年間の創作活動の苦労話では、文芸誌のジャンルや芥川賞の裏話なども出てきました。
その芥川賞にノミネートされた「雪子さんの足音」の話になりました。この作品は2015年に起きた、東京大空襲を生き抜いた三姉妹の老女が熱中症で亡くなった事件から構想を得たそうです。
小説の構想を練るのに大学ノートを使用する木村さんは、この小説を書くために13冊も費やしたそうで、木村さんの大事なモノとして、今回その一部を持ってきてくれました。
さらに図書館内で自分が読みたい本を次々と選び、それらの本も紹介してくれました。
(木村さんが紹介してくれた本は、図書館入口脇の特集コーナーで展示しています)
![CIMG6615_s.JPG](/lib/information/assets_c/2018/01/de5d8caee19d42a40b5609fe3eff1d5ad5fba398-thumb-320xauto-10330.jpg)
最後に小説家を目指す若い人たちへのメッセージとして、ちょっと考えて挙げたのが「たくさん読むこと」と
「いろんな経験を積むこと」。小説家になる前に経験してきたことはこれまでの作品にも反映されていて、
無駄だったものはなかった、と強調されていました。
なかなか垣間見ることができない小説家の話を聞くことができる、またと無い機会になったこのイベント。芥川賞にノミネートされていた最新作の「雪子さんの足音」は2月に単行本として出版される予定なので、是非手に取ってみてください。
次回vol.2は、2月4日(日)に宮沢賢治の弟清六氏のお孫さんにあたる林風舎代表取締役の宮沢和樹氏をお招きしてお話いただきます!
日 時:平成30年2月16日(金)午後2時~(開場:午後1時30分)
場 所:みんなの森 ぎふメディアコスモス1階 みんなのホール
定 員:200名
申込み:事前申込不要
※当日午後1時より、ホール前にて整理券を配布します
入場料:無料
問合せ:中央図書館 岐阜市司町40-5
TEL/058-262-2924
会 場:みんなの森 ぎふメディアコスモス 1階 かんがえるスタジオ
日 時:平成30年2月4日(日)午後2時~4時
講 師: 宮澤 和樹氏(株式会社林風舎代表取締役)
受講料:無料
定 員:先着50名(要申込)
申 込:1月20日(土)午前9時から、岐阜市立中央図書館の窓口または 電話にて受付開始
問合せ:中央図書館 岐阜市司町40-5
TEL/058-262-2924
笑って学ぶ岐阜の落語
- 落語の祖安楽庵策伝のお囃会 -
日程:平成30年2月26日(月)午後7時~8時30分
【定員に達したため、募集を締め切りました。ご応募ありがとうございました!】
※日程が変更になりましたのでご注意ください。
場所:2階 中央図書館 南東読書スペース
『おとなの夜学WEBサイト』
URL:http://otonanoyagaku.net
問合せ:岐阜市立中央図書館 事業係
電話/058-262-2924
![](https://g-mediacosmos.jp/lib/information/assets_c/2022/05/6c03f448ab10659ae77c3a990a1535e5aa6dd9d4-thumb-320xauto-523.jpg)
新年あけましておめでとうございます。
今年もYAブログ【YAなカンジ!?】をよろしくお願いします。
※更新日時はYA(や)の日ということで、毎月 8 日です。
YA(ヤングアダルト)とは!?
12歳から18歳までの子どもでも大人でもない微妙な年頃を指す。 この図書館では、中高生向けの本を寄り集めています
注目!(学校で使うようにちゅぅうもぉ~くが正しい)YAの皆さん、朗報です!!
ナント「青空のむこう」や「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」などの翻訳やYA向き読書案内で有名な金原瑞人さんご本人からお話を聞くことができる講演会が行われます。予約はもうスタートしていますよ。急がれたし。
〔ヤングアダルト若者のための小説 大人になる前に出会いたい本たち〕
日時:2月3日(土)午後2時~3時15分
場所:メディアコスモス1階のかんがえるスタジオ (1月6日(土)午前9時~予約開始。電話または窓口にて受付。)
そして、この講演会にあわせて1月のYA特集コーナーは、"金原さんに聞いてみよう"です。
金原さんの作品やメッセージなどを紹介しています。また、エントランスグローブでも人物紹介などを行っています。
ぜひご覧ください。
![1月写真_s.jpg](/lib/information/assets_c/2018/01/704c2afc6ea949b745b6a7e1fe6b1a6d9d631218-thumb-320xauto-10136.jpg)
※更新日時はYA(や)の日ということで、毎月 8 日です。
YA(ヤングアダルト)とは!?
12歳から18歳までの子どもでも大人でもない微妙な年頃を指す。 この図書館では、中高生向けの本を寄り集めています。
岐阜市立図書館だより1月号を発行しました。 岐阜市立図書館の各館・室で配布中ですので、ぜひ手に取ってご覧ください。
岐阜市立図書館だより1月号 ダウンロード用PDFはこちら
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児童版 岐阜市立図書館だより1月号 ダウンロード用PDFはこちら
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![おたより一般1月_s.jpg](/lib/information/assets_c/2017/12/69fb4a697e9d6fd7b5e605c889bde68bf262d841-thumb-autox446-9997.jpg) |
![おたより児童1月_s.jpg](/lib/information/assets_c/2017/12/84e5d753708e4838687b8c6d782fc0d98f132a7a-thumb-autox449-10000.jpg)
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中高生向け ライブラリーレター1月号 ダウンロード用PDFはこちら
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ファッションライブラリー通信1月号 ダウンロード用PDFはこちら
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![YAライブラリーレター1月_s.jpg](/lib/information/assets_c/2017/12/0399310c8098ca3c93af52791033e2c06801ed60-thumb-autox455-10003.jpg) |
![FL通信1月_s.jpg](/lib/information/assets_c/2018/01/d917491351c533a2a28d50d51c5b66944e1e5ccd-thumb-autox453-10221.jpg)
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先日、第158回芥川賞のノミネート作品が発表されました。
その中の一人で、「雪子さんの足音」がノミネートされている木村 紅美さんが来年の1月6日、「作家と語ろうin岐阜」というイベントのゲストとしていらっしゃいます。 「作家と語ろうin岐阜」は「わたしのライブラリー -賢治×北の風土×わたしの暮らし方」と題し、宮沢賢治を生んだ東北の地・岩手にゆかりのある作家をお招きして人生で影響を受けた本や作家が考える本棚について語ってもらおうというトークイベント。岩手県立児童館初代館長で石と賢治のミュージアムの研究専門員を歴任した岐阜市立図書館の吉成館長がナビゲーターを務めます。
芥川賞作家になるかもしれない木村さんにお話を伺い、その本棚をのぞけてしまうまたとない貴重な機会となりそうです!「作家と語ろうin岐阜」はただいま絶賛申し込み受付中。中央図書館では、現在エントランスにて木村さんの作品を紹介する展示も行っています。お正月休みに木村さんの作品を読んで世界に浸り、その余韻の冷めないうちに年始はぜひ図書館のイベントへお越しください。
日時:平成30年1月6日(土) 場所:ぎふメディアコスモス1階 かんがえるスタジオ 申込:岐阜市立中央図書館の窓口または電話(058‐262‐2924)にて受付
![作家と語ろう_s.jpg](/lib/information/assets_c/2017/12/231b4951ff7449a996c7b27447e6bff8bd33a2ef-thumb-320xauto-9991.jpg)
日 時:平成30年2月4日(日)午前10時~午前11時30分
場 所:みんなの森 ぎふメディアコスモス かんがえるスタジオ
講 師:西澤 一氏(豊田工業高等専門学校電気・電子システム工学科教授)
受講料:無料
対 象:英語多読継続者向け(初心者は申込み不可)
定 員:50名(先着順)
申込み:平成30年1月13日(土)午前9時より、中央図書館窓口および電話にて受付
問い合わせ:中央図書館 岐阜市司町40-5
Tel:058-262-2924
日 時:平成30年2月3日(土)午前10時~11時30分
場 所:ハートフルスクエアーG 2階 クラフト室(岐阜市橋本町1-10-23)
講師:加藤 祥子氏(岐阜市立女子短期大学 生活デザイン学科 専任講師)
定 員:16名
持ち物:作品を持ち帰る袋
受講料:無料(ただし材料費として500円は別途負担)
申込み:平成30年1月8日(月)より分館の窓口または電話にて受付
問い合わせ:岐阜市立図書館 分館 ファッションライブラリー
岐阜市橋本町1-10-23 JR岐阜駅東高架下 ハートフルスクエアーG1階
TEL:058-268-1061