7月26日、28日、29日、31日の4日間、第9期子ども司書養成講座を開催しました。
『子ども司書養成講座』とは、子どもたちが図書館で働く人の仕事について学びながら、本を読んで生まれた気持ちや思いを友達や家族に伝えられる、『本と人とを結ぶリーダー』になることを目的としてはじまりました。これまでに140名の子ども司書が誕生し、学校で、家庭で、そして岐阜市立図書館で様々な活動をしています。
講師は東海学院大学で司書課程を教えるアンドリュー・デュアー先生と吉成信夫ぎふメディアコスモス総合プロデューサー(Pさん)、そして図書館で働く司書たちです。
「学ぶように遊び、遊ぶように学ぶ」んだよ、というのは、オリエンテーションでのPさんの言葉。「学ぶだけじゃない、自ら動く!企画する!」をキーワードに、子どもたちは4日間さまざまな体験をしながら自分で考え、自分の言葉で表現し伝えるチカラを身に着けていくのです。
講座では、「おはなし会での絵本の読み聞かせ」や「POPづくり」、利用者が求める情報や資料探しをお手伝いする「レファレンス」や「壊れてしまった本の修理」など、実はとっても多岐にわたる司書の仕事を、ワークショップを通して学んでいきました。普段の生活では学校も学年も異なり混ざり合うことのない19人の仲間が、一緒になって考えたり協力し合いながら、どのプログラムにもみんな積極的に取り組んでくれました。
また、岐阜市の子ども司書養成講座の大きな特徴のひとつ、オリジナル絵本作りでは「ダジャレ」をモチーフにしたものや、ちぎり絵、飛び出す仕掛け絵本、得意のイラストをふんだんに描いたものなど、短い時間でそれぞれ工夫を凝らして19通りのユニークな作品が出来上がりました。こちらは図書館で後日展示しますのでお楽しみに!
講座を開催していた4日間の間、子どもたちはお昼ご飯を一緒に食べたり休み時間を一緒に過ごして本の話や学校の話、何でもない時間を共に過ごす中で気を許しあい、混ざり合ってぐっと距離を縮め、1日目の朝にぎこちない「はじめまして」をしたときから想像もできないほど仲良くなりました。認定式では多くの子が「友達と仲良くなれて楽しい思い出ができた」「もう4日間が終わっちゃうなんて」と名残惜しそうに4日間を振り返っていたのが印象的でした。でも、子ども司書はここからが『はじまり』です。今回加わった9期生も一緒に子どもラジオでラジオ作りをする日を楽しみに、「またね!」と声を掛け合い解散しました。新たなスタートをきった子ども司書たちにご期待ください!
【会場観覧は満席のため受付終了しました】
日 時:令和5年8月25日(金)午後7時~8時30分
場 所:シビックプライドライブラリー(ぎふメディアコスモス2階 中央図書館内)
ゲスト:出村 嘉史さん(岐阜大学社会システム経営学環 教授、一級建築士)
石榑 督和さん(関西学院大学建築学部 準教授)
定 員:会場40名(満席のため受付終了)
(中学生以上。お子様連れはご遠慮ください)
Zoom視聴 500名
※会場、Zoom共に先着順
申込み:8月2日(水)より、下記サイトまたは、中央図書館の窓口・電話にて受付
1)会場観覧:中央図書館の窓口・電話にて受付)
2)Zoom観覧:下記、おとなの夜学Webサイトより、Web受付のみ)
おとなの夜学特設サイト:https://otonanoyagaku.net/
TEL/058-262-2924
<オンライン視聴について>
●PC・スマホ・タブレットなどを使用し、ご自宅などで視聴していただきます。
●テレビ会議システムZoomを用いたオンライン配信を行います。当日オンライン配信URLをメールでお送りします。
●通知メールが不着だった場合、ご視聴頂けない場合がございますので必ず有効かつご確認可能なメールアドレスをお知らせください。
●Zoom視聴環境のない方はご参加できません。またZoom視聴環境に関するお問い合わせにもお応えできませんので、ご了承ください。
8月の新着図書はこちらからご覧いただけます。
ぜひご利用ください。その中から一部をご案内いたします。
【児童】
本のタイトル
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分類
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あこがれのユーチューバー | 物語 |
てんてんきょうだい | 絵本 |
あんしんあにまるず。 | 絵本 |
ドアのむこうの国へのパスポート | 物語 |
しんかい6500 海を科学するマシンたち | ノンフィクション |
【一般】
本のタイトル
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分類 |
ざんねんなインターネット | 0情報科学 |
"好き"を仕事にする力 | 3経営、ビジネス |
大江戸虫図鑑 | 4自然科学 |
エプロン手帖 | 5食エッセイ |
植物を育てる楽しみとコツがわかる「園芸」の基本帖 | 6園芸 |
感性でよむ西洋美術 | 7美術 |
優しいコミュニケーション | 9エッセイ集 |
9エッセイ | |
コメンテーター | 9小説 |
赤い月の香り | 9小説 |
※本のタイトルをクリックすると、本の詳細ページをご覧いただけます。
7月15日から17日にかけてメディアコスモスで行われたゆったりカルチャー3days。その初日に、みんなのホールで、作家の万城目学さんを迎えてトークイベント「作家と語ろう」が開催されました。
万城目さんは京都の大学を卒業後、会社員をしながら作品を執筆していましたが、26歳で作家1本で生きていけるようになることを目指して退職。作品を書いては出版社に持ち込んだり、賞に応募したりする生活が続いたそうです。
次に応募する作品でデビューできなければ再就職か、という思いで書いたのがあの、『鴨川ホルモー』。そして30歳の時、この『鴨川ホルモー』で作家デビューを果たすのです。万城目さんにとって作家デビューは、「テニスで言えば、相手がいることを想像しながら黙々と一人で壁打ちしていたら、突然壁を突き抜けて向こう側へボールが届くようになった感覚」なのだったと語られました。
日常と非日常が重なりあいながら溶け込み、読んでいると不思議な感覚に陥る万城目さんの作品の数々。ユーモアたっぷりに軽やかな文体で書かれるファンタジックな作品たちは、背景や世界観を最初に緻密に作りこみ、実は『大真面目に』書いているんです、と万城目さん。
デビュー当初は出版社の担当者に「おもしろくて笑っちゃいました~」と言われてムカッと来たこともあったそうですが、今ではこれが自分の武器、こういうふうにすると喜んでもらえるんだな、とご自身のテクニックを否定的には感じていない、と語ってくださいました。
当日は万城目さんによる抱腹絶倒の質問コーナーがなんと1時間以上!『作家と語ろう』というイベント名のとおり、会場やZoomで観覧していたお客さんと十分に語り合ってくださった万城目さんでした。何度も会場からどっと笑いが起こった質問コーナーから、その一部をご紹介!
Q.執筆の日のルーティンは?
本気を出すまでにゲームをやりつくし、サッカーを見て、ネットニュースを見まくって...世の中への興味が尽きてから「あーしんど」と思いながら書いています。ユーモラスな作風やから楽しそうに書いていると思われてるかもしれませんが、それは違いますね。ゲームは普段まったくやらないのに締め切り前になるとスイッチに手を伸ばしたくなります。
Q『ホルモー六景』のなかの『長持の恋』が好きです。女性の恋心の描写はどんな思いで書いているのですか?
男だとか女だとか、特に区別はしないですね。その状況になった人はどうするか、何を感じ、どう動くかを考えて書いています。女性の心が敏感にわかるタイプではないので、的確に描けているとしたら、たまたまですかね(笑)
Q万城目さんの作品にしばしば登場する妙に人間くさい"神様"の存在について
ほんとはテキトーなんですよ。明確な宗教観があるわけではないし、詳しくないからなんもわからない。ただ、関西では神社に"○○さん"とさん付けで呼ぶ文化があり、神社への親近感は昔からあるかもしれません。なんか、さん付けで呼ぶと一気に"近所のおっちゃん感"がでるんですよね。
当日は次回作の裏話も話してくださいました。。新作は『鴨川ホルモー』以来17年ぶりの、京都を舞台にした〈おもしろおかしい青春系〉。三条大橋をバスに乗ってぼーっと渡っていたとき、「この窓の外に新選組が歩いていたら...」という考えが浮かびそこから発想を広げて書かれたそうです。終始笑いの絶えない、楽しいトークイベントになりました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
家のパソコンやスマートフォンから本がよめる岐阜市電子図書館をつかってみてください。
岐阜市の学校に通学していて、図書館の利用カードをもっていれば、だれでもつかえます。
電子図書館のID/パスワードは、利用カードと同じです。
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※お問い合わせは岐阜市立中央図書館へお願いします。